家のどこかでガサゴソと妙な音が聞こえたり、食べ物が食い散らかされた跡があったりしたら、それはネズミの仕業かもしれません。

ネズミはいったいどこから忍び込むのでしょうか。

その侵入経路を知ることは、対策をとる上で重要なポイントになります。


まるで忍者のような、ネズミの侵入経路を特定する方法をご紹介しましょう。

目次

油断は禁物!ネズミは小さな隙間を見逃しません

現代の日本の住宅は、気密性が高いとされています。ところが立派に見える家にもネズミたちは出現します。ドアや窓を閉め切れば、虫すら入る隙もないように見えても、人間が見落としてる「隙間」があるのです。この隙間をネズミは見逃しません。

ネズミは、子どもなら1.5cm程度、大人でも2.5cm程度の穴があれば入ってこられると言われています。つまり、そんなわずかな隙間から家の中へ侵入できるというわけです。 果たして私たちが住む家のどこに隙間があるのでしょうか。具体的な例を見ていきましょう。

ネズミはどこから進入するの?

一般的な一戸建ての住宅をモデルに、ブロックごとに見ていきましょう。もちろん集合住宅と通じる部分も多くあります。

  • 【屋根、天井裏】
    体が小さなネズミは屋根から侵入します。屋根瓦や、屋根のひさしと壁の接地面に隙間があることがあります。また、屋根の下の通気口から天井裏へ入ることもできます。
  • 【外壁、配管、換気扇】
    頑丈に見える外壁にも、実は隙間や穴があります。 生活に欠かせない水や電気は、電線や配管を通して家の中へ運ばれます。 その電線や配管と壁の間に、隙間が生じることがあります。
    空気の入れ換えに欠かせない換気扇も、ネズミの進入口になります。 汚れなどで閉じられなくなっている換気扇であれば、なおさらです。
    見落としがちなのがエアコンの室外機と、空気が行き来するパイプの導入部です。 壁とパイプの隙間から忍び込むこともあれば、パイプの中を通って室内へ入り込んでしまうこともあります。
    これらに加えて、老朽化した住宅であれば、壁に出来たひび割れからネズミが侵入してくることもあります。
  • 【床下】
    体が大きく低い場所を好むドブネズミは、床下の通風口から侵入したり、トイレや台所など水まわりの配管を伝ってきたりします。 建物と基礎の間に出来た隙間からは、小さなハツカネズミやクマネズミが侵入してしまいます。
  • 【玄関、窓】
    玄関や窓から堂々と入るネズミもいます。 荷物に紛れ込めば、小さなネズミが玄関から入ることも可能です。 電線を伝って、2階以上の窓から侵入してくることもあります。

ネズミがいる証拠=ラットサインを探そう。

このように、ネズミはわずかな隙間から出入りしています。 しかし実際は、気配がすれど姿は見えないということが多いでしょう。 確信がないから業者へ相談するべきか迷っているという人に、ネズミの侵入経路を特定する手段をお伝えします。

ネズミは壁に沿って走る習性があります。 ネズミが通った後は体の汚れが壁について黒くなっていたり、足跡やかじり痕が残っていたりします。 フンや尿が残っていることもあり、これらネズミの痕跡を「ラットサイン」と呼びます。 ネズミの姿を視認できなくても、ラットサインがあればネズミが存在する証拠です。 ラットサインの具体的な例は、以下のようなものがあります。

  • ・壁、床、家具、天井に残る黒い汚れ
  • ・家具などがかじられた跡
  • ・小さな黒いフン、尿がこぼれたようなシミ

ネズミは縦横無尽に駆け回りますので、人の手が届かない天井などもチェックしましょう。 さらに確信を持ちたい場合は、ラットラインを目安に、ここではないかという場所へ小麦粉をまいておくという手があります。 もしネズミが出入りしていれば足跡が残り、侵入経路がわかるでしょう。

まとめ

ネズミの気配を感じたら、ラットサインを探してみましょう。 ラットサインをもとに侵入経路を塞ぎ、ネズミの出入りを経つことが出来ます。

ただしネズミの被害がひどい場合は、専門業者へ駆除を依頼する方が得策でしょう。