一般的な害虫や害獣は、ワナを仕掛けたり毒餌を撒いたりして、殺処分したり追い払ったりすることがあります。
しかし、鳥獣保護法における保護動物である鳩の場合は、それが出来ません。
被害に遭っている人の多くが、専門業者へ依頼することになるでしょう。

どの程度の被害状況かによりますが、鳩をとまらせない・侵入させないための「飛来防止対策」を提案してくれます。
では、具体的にプロはどのような対策をしてくれるのでしょうか?
詳しく見ていきましょう。

目次

ネットやフェンスでバリアする

衝撃に強いネットを施し、鳩だけでなくあらゆる害獣の侵入をバリアします。
最近では市場のニーズに応え、耐久性や防炎性を備えたネットも多くなっています。

鳩だけでなくカラスなども飛来する場所や、アパート・マンションのバルコニー、通路などの共用部分を全てバリアしたい場合などに選択されます。
特に階層の高いマンションなどでは、足場を組むことなく低コストで建物全体にネットを張れる方法として、選ばれることが多い対処法です。

業者によってはネットのカラーバリエーションを設け、出来るだけ建物に合わせた色のネットを使うようにしている場合もあります。
しかし一般的な黒やグレーのネットでも、かなり近づいて見ない限りは分かりません。
美観が気になる場合にも良いでしょう。

電気ショックを与える

鳩の身体に傷を付けない程度の微弱電流を放つ装置を設置し、飛来を防止するという方法です。
電流に触れた鳩が驚く程度の痛みを与えることが出来ます。
鳩は高い学習能力を持っているので、1~2回電気に触れれば「ここは危険」と認識し、以後寄り付かないようになります。

ひと昔前までは電極を張り巡らせる、大掛かりな工事が必要でしたが、最近ではソーラーパネル式が主流になっており、小さいソーラーパネルとバッテリー本体を設置するだけで稼働させられます。
被害の状況や建物の構造によって、通電距離を100m、500mなどに選択出来ます。
そのため、屋根のあちこちにたくさんの機械を設置しなくでも、一か所に設置するだけで広範囲の飛来防止が可能です。
多くの業者では建物の美観を出来るだけ損なわないよう、バッテリー本体にカラーバリエーションを設けています。

従来の飛来防止の代表例としては、屋根全体にワイヤーを張り巡らせたりピンを設置したりといったものがありましたが、施工費用が高額な割には再来されてしまうことが多く、今一つな面もありました。
電気ショック対策は、業者によっては効果100%を保証することもあるほど強力で効果的な対策法です。
しかも、人やペットが通電範囲に入っても危険はない点もメリットです。

忌避剤を塗る

鳩が嫌がる成分を配合した忌避剤を塗布する方法です。
被害状況や建物の構造、立地条件、周囲の環境に合わせて、数パターンの忌避剤を使い分けている業者が多くなっています。

忌避剤の主成分は植物エキスのため、人やペットへの健康被害はありません。
電気ショックと同じく鳩の学習能力に働きかけるので、一度来なくなれば戻ってくることはなく、継続効果が見られます。
機械や器具の設置が不要のため、全く美観を損ねない方法です。

かかる費用に関しても、鳩がとまる場所に直接塗布するため、低コストで施工できます。
しかし屋根全体など、広範囲に鳩の被害がある場合にはあまり効果的でない方法です。
最近鳩が来始めた場所など、ごく初期段階での対策となるでしょう。

まとめ

ネットなどで侵入を防ぐ、電気ショックで追い払う、忌避剤で寄り付かないようにするなど、プロが行う鳩対策の主な例をご紹介しました。

鳩について知り尽くしたプロ業者であれば、被害のレベルやパターン、建物の種別などによって、臨機応変に最適な対処方法を提案してくれます。
対処方法や業者によっては、施工後のアフターフォローや効能保証もしている場合があります。

安全かつ確実な対策を施したい場合は、早めに鳩対策のプロに相談しましょう。