鳩は「平和の象徴」と呼ばれることから穏やかな鳥というイメージがあります。
しかし、実際には人間の生活に脅威をもたらす生態、習性があり「害鳥」になることも珍しくありません。
被害が大きいようなら鳩駆除も真剣に考えましょう。

ここでは、鳩の被害を詳しく説明し、駆除に踏み切る際の心構えについて紹介していきます。

目次

鳩の大量発生!人間に害のある習性とは?

「害鳥」にあたる鳥類としてはカラスが有名ですが、鳩も大量発生すると人間に害をもたらします。
鳩から被る被害としては、「鳴き声」「作物が食べられる」などが挙げられます。鳩は頻繁に鳴き声をあげる鳥であり、数が増えるとボリュームも尋常ではありません。
早朝に鳩の声で起こされるのはたいへんなストレスになります。
また、鳩は雑食であり、野菜や穀物もエサにできるため、田畑が荒らされる可能性もあります。
生ゴミが突かれて、ゴミ捨て場が汚される危険性なども考慮しておきましょう。

しかし、鳩の被害でもっとも大きいのは「糞」でしょう。
鳩の糞は悪臭があるうえ、ばい菌も含まれていてとても不潔です。
そんな汚い糞を、鳩は集団で一カ所に落とす習性があります。
民家のベランダ、庭、屋根などは往々にして鳩のターゲットになりがちです。
鳩が居ついてしまうと糞によって景観が悪くなり、衛生面も不安です。
ストレスにさらされ、安心して暮らせなくなるでしょう。

どうして鳩は集中的に糞をするようになるのかというと、「決められた場所を移動する」という生態があるためです。
鳩は毎日、集団で一定のルートを回って生活しています。
そして、鳩は「高度があり」、「外敵がいない」場所を優先的にルートへと組み込んでいきます。
人間の民家周辺は鳩にとって絶好の環境であり、それゆえ塀や庭、屋根に鳩はたまりやすくなるのです。
鳩の群れが居座ってしまったら、一刻も早く鳩駆除をするようにしましょう。

鳩

鳩のターゲットにされない工夫!どうすれば遠ざけられる?

もしも鳩が民家を行動ルートに組み込んでしまうと、糞や鳴き声の被害はほぼ避けられません。
そこで、そもそも「鳩を寄せつけない」ための工夫をほどこす必要があります。
近所で鳩を見かけたら行動を観察し、自宅に近づけないための準備を整えていきましょう。
まず、大前提として鳩に食べ物を与えるなどしてかわいがってはいけません。
公園などに住んでいる鳩ならともかく、自宅に入ってきた鳩に食べ物をあげると、あっという間に「休憩所」にされてしまいます。
群れで居座られるのは時間の問題でしょう。

鳩はいきなり民家を行動ルートに組み込むわけではありません。
しばらくは、「足を踏み入れて安全かどうか」を見極めている期間があります。
鳩の群れが家の近くでじっと様子をうかがっているような素振りを見せていたら要注意です。
ここで、鳩が「安全だ」と判断すれば本格的に距離を縮めてきます。
特に、ベランダや屋根などと同じ高さから民家を見ているときには、「ターゲットに選ばれかけている」と自覚しましょう。

鳩を遠ざけるには、近くに来た時点で声をあげるなどして、繰り返し追い払うのが基本です。
ただし、しつこい鳩は一度追い払われてもあきらめずに何度も訪れてきます。
ベランダの手すりにまで鳩が来たら、完全に居座られる手前だといえます。
そこで、テグスを張るなどして鳩が停まれないようにしておきましょう。
地道に対策を続けていると、鳩も別の場所をターゲットにしようと考え直します。
鳩との戦いは長期戦も覚悟しましょう。

自力でできる鳩駆除!日用品に意外な利用価値が

どんなに努力しても、鳩の群れのターゲットにされてしまう可能性は残ります。
鳩が頻繁に糞をするようになると、臭いや外観の問題はもちろん「鳥インフルエンザ」などの病気に感染する確率も高くなります。
鳩に居座られたら放置せず、すぐに駆除を行いましょう。
まず、効果的なのは「カカシ」作戦です。
鳩は、人間がいる限り警戒して近づいてはきません。
昔ながらのカカシは、効果を期待できる方法なのです。
また、他の動物の偽物を、鳩が来る場所に置いておくのも同様の効果が期待できるでしょう。

ただし、これらの方法は継続的に鳩駆除できるとは限りません。
鳩は頭がいいので、一度「何もしてこない」「本物ではない」と見破ってしまえば、かまわずにまた飛んできます。
カカシと同じくらい有名な撃退方法としては「ビニル」作戦が挙げられるでしょう。
ゴミ袋を切り裂いたり、ビデオテープを引き出したりして、長いひも状の物体をのれんのようにかけておきます。
風でゆらぐこの物体は鳩にとっての恐怖であるらしく、意外な効果を見せてくれます。

「磁石」が鳩を遠ざけるとの説もあります。
鳩は磁力を感知する能力があり、生態において重要な役割を果たしている生き物です。
強力な磁石がある場所は鳩の生態を狂わせるので、鳩が敬遠する可能性があるのです。
また、どんな臭いや物に鳩が反応し、警戒心を抱くかは個体差があります。
思いついた対策はどんどん実行に移してみるのもおすすめです。
近くの鳩に対してどんな方法が効くのかは、やってみないとわからないからです。

傷つけないように注意!鳩駆除で気をつけたいこと

鳩駆除は人間にとって大切な心がけですが、決して鳩を傷つけないようにしましょう。
まして、命を奪うなどはもってのほかです。
日本には「鳥獣保護法」が定められており、むやみに鳥類を殺傷することが禁じられています。
どんなに鳩の被害が大きくなったとしても、正規の手続きを踏まなければ人間から攻撃はできません。
もしも殺傷が発覚した場合、懲罰を受けることもありえます。
鳩との戦いはストレスになりがちですが、冷静さを欠かないように努めましょう。

「ご近所とのコミュニケーション」も鳩駆除では重要です。確かに鳩を退けることは大切ですが、来なくなった鳩は遠くに消えるわけではありません。
鳩はもともとの行動ルートを大きく変更しないので、なんとか近隣で新しいターゲットを見つけようとします。
つまり、かなりの確率で近所の民家が狙われるのです。見方によっては「自分の家の鳩をよその家に押し付けた」ともいえるでしょう。
鳩の被害が大きくなったら、近所で状況を共有しておくと、人間同士のトラブルを防げます。

「騒音」や「景観」も鳩駆除で起こりがちなトラブルです。この場合、鳩によるものではなく、人間が鳩駆除の過程で音を出したり、見映えの悪い物を置いたりすることが問題視されます。
特に、マンションやアパートでは声が周りに伝わりやすく、「鳩よりも人がうるさい」などのクレームが入りかねません。
鳩対策に置いた人形やビニルを「邪魔」と思う近隣住民もいるでしょう。
鳩駆除では、いかに周囲の理解が得られるかも大切です。

どうして鳩駆除は失敗する?対策はあるのか

頑張ってはみたものの、鳩駆除が次々に失敗するケースは後を絶ちません。
理由としてはまず、「鳩の学習能力」です。
鳩の知能はあなどれず、人間が練った対策も克服しようとしてきます。
たとえば、テグスを張ったとしても隙間を見つけたり、テグスを破ったりして気に入った場所に侵入してくるのです。
新しい対策を用いるたび、鳩も対応してくるので、根本的な解決にはなりません。
精神的にも体力的にも、人間側が疲弊していくでしょう。

次に、「鳩が大量発生しすぎている」可能性が挙げられます。
テグスやカカシで対抗したところで、鳩の数が多すぎてはほとんど効果をなしません。
次から次に新しい群れがやってくるので、そのたび、新しい対策を考え出す必要があります。
人の対策が追いつく前に鳩が居座ってしまい、糞の被害を巻き起こすでしょう。
また、鳩の鳴き声についても、数が多すぎるときは追い払いようがありません。
「されるがまま」になってしまう恐れも少なくないのです。

そして、鳩が人間に慣れきっていることも、鳩駆除が難しくなった要因です。
カカシを使って鳩を追い払おうとしても、そもそも鳩が人間を恐れていなければ意味がありません。
鳩の群れに怒鳴ってみても、人間の声が怖くない鳩も増えてきました。
鳩の習性は人間の生活圏と密接なつながりがあり、人間の存在に免疫が生まれつつあります。
そのうえ、法律によって鳩を攻撃できないのであれば、鳩が人間を警戒する理由はなくなったといえます。

失敗

鳩駆除は専門の業者に依頼しよう!

すっかり鳩との戦いに疲れ果てたなら、害獣、害鳥の駆除を専門的に取り扱っている業者に相談してみましょう。
専門業者に相談するメリットとしては、何より「すぐに鳩駆除ができる」点です。
業者は、一般の民家だと実現が難しい方法で鳩駆除をしてくれるため、対策の即効性を期待できます。
たとえば、ベランダや庭を徹底的に保護する金属のワイヤーを設置してくれたり、微弱な電気が流れているワイヤーをつけたりしてくれます。
自力で行うよりも信頼できる対策の数々で、鳩を遠ざけられるでしょう。

次に、「経験に裏打ちされたアドバイス」をもらえる点です。
専門業者は害鳥の情報を深く分析しています。
生態や習性についてはもちろん、特定地域における害鳥被害の傾向まで把握しています。
一時的に鳩駆除をしてくれるだけでなく、「再発防止」のための知恵まで授けてくれるのは心強い点です。
一般人は「思い込み」や「都市伝説」を鵜呑みにした、間違った鳩駆除を行ってしまいがちです。
しかし、業者のアドバイスが加われば、的確な対策を続けられるでしょう。

業者に頼むと「お金がかかる」として躊躇する人もいるでしょう。
しかし、鳩被害によるコストを考えれば、業者に払う費用は決して高いものではありません。
糞を掃除したり、病気に感染して治療したりする費用が省略できたと考えるべきでしょう。
また、自力で鳩駆除を行おうとして、機材をそろえるにも費用がかかります。
スムーズかつ効率的な鳩駆除として、専門業者はおすすめです。

業者

まとめ

糞や鳴き声で人間に被害をもたらす鳩ですが、一般家庭では対策が難しいものです。
鳩の生態や習性を知り尽くした専門業者に依頼するのが無難でしょう。
専門業者にネット設置などの対策をとってもらうと、スムーズに鳩駆除が終わります。

被害が深刻になっている過程ほど、鳩駆除のプロフェッショナルを頼るのがおすすめです。