近年、都心部では社会問題としても取り上げられているハトの被害。
「家の周りにハトが居座ってしまい、糞などの被害が出て困っている」という人も多いでしょう。
ハトの被害に遭ったとしても、日本には「鳥獣保護法」と呼ばれる法律があるので鳥を殺傷することは禁じられています。

そこで今回は、自分でも手軽にできる鳩対策について紹介します。

目次

鳩対策の基本は掃除と片付けの徹底

鳩を家に寄せ付けない対策の基本になるのは、掃除と片付けです。
鳩が寄ってくる原因は、人間が作り出しているケースが殆ど。例えば、沢山の物が無造作に置かれていると、ハトが身を隠せるスペースとして適しているので居座られる可能性が高くなってしまいます。

ハトは、雨風を凌ぐことができて敵から隠れられる安全な場所を探します。
逆に、ハトが寄ってくる場所を片付けて、雨風がまともに当たって外部から丸見えになるスペースに変えればよい訳です。

また、掃除と片付けをする際に最も重要なのは、ハトの糞を見つけたらすぐ洗い流すことです。
物を片付ける作業は少しづつ進めても構いませんが、糞だけは素早く除去しておかないと、鳩対策の効果が半減してしまう可能性が高くなります。

なぜなら、ハトには糞が付いている場所にいると安心する性質があるためです。
既にハトが寄りついてしまっている場合でも遅くはありません。
見つけ次第糞を片付けるようにして、ハトにとって住みにくい場所を作りましょう。
なお、糞の掃除をする際は、マスクと手袋を着用して直接糞に触れないようにすることが大切です。

掃除と片付けが済んだら、ハトが嫌がるハッカ油を使って鳩対策をする方法も有効です。
ハッカ油はドラッグストアでも手軽に手に入りますし、ミントの精油を代用することもできます。
ハッカ油やミントの精油を水で薄めたら、霧吹きに入れてハトが来そうな場所にスプレーしましょう。

ハッカ油やミントの精油で作るスプレーは虫よけ効果もあると言われ、ハッカの爽やかな香りが清涼感を誘います。
自分で作るのが面倒という方は、最初からスプレーになってボトルに入っているタイプが販売されていますので、それを購入すれば届いてそのまま使えます。

鳩

忌避剤を活用する鳩対策

清掃や片付けと併せて、忌避剤を使う方法も役立ちます。
ハトが嫌う成分を配合した忌避剤を利用すれば、ハトに嫌な場所だと印象付けることができます。
忌避剤を使った対策の魅力は、大規模な施工が必要ないという手軽さです。
市販の製品には色々なタイプがあるので、それぞれの特徴を理解した上で使い分けましょう。

簡単に分けると、スプレータイプと固形タイプ、そしてジェルタイプがあります。
スプレータイプは基本的に振りかけるだけで良いので一番手軽に使うことができますが、効果が続くのは3時間から4時間前後が一般的です。
より効果を出したい時は、固形タイプとの併用がおすすめです。

手すりなどに吊るして使用する忌避剤が良いなら、固形タイプが適しています。
設置するのに多少手間がかかりますが、1ヶ月程度効果が続きます。
とにかく鳩対策の効果を高めたい人は、ジェルタイプが良いでしょう。
ジェルタイプは忌避剤の種類の中でも効力が最も強く、1年以上も効果が続きます。
ただし、ジェルを塗った所がベタベタしてしまう可能性が高いので、使用する場所を選ぶ必要があります。

さらに、鳩対策をしている間も、数日に1回くらいの頻度でハトが来た痕跡をチェックして下さい。
ハトが来た形跡を発見したら、ハッカ油スプレーの濃度を少し高くしてみたり、忌避剤をより強力なものに変えて様子を見ましょう。

鳥よけの専用ネットを使用する鳩対策

忌避剤以外に、鳥の被害を防止する便利なアイテムを利用することもできます。
その中でも鳥よけの専用ネットは、ハトよけとして良く知られているアイテムです。
鳥よけのネットを使えば、ハトが寄ってくるのを物理的に防止することができます。

ただし、自宅のベランダをハトが自分自身の住み家と認識している場合、その執着度によって対策の仕方も変わってきます。
ハトの執着心が強い場合、鳥よけのネットを張っても隙間があればそこから入ってくる可能性があります。
そのため、ネットを張る際には隙間がないようにすることが重要です。

物理的な手段としてのもう一つの方法は、スパイクを利用すること。
スパイクを使う場合には、まずハトの行動を注意深く観察して、いつも停まっている全ての場所にスパイクを置きましょう。
この時、ある程度の強度がある製品を選び、鳥よけネットと同様に隙間なく設置するのがポイントです。

スパイクを使った対策は、適切に設置すれば高い効果が期待できますが、単に置いただけではあまり効果がありません。
自分の巣に執着が強いハトだと、スパイクを置いても隙間があればそこに停まるからです。
また、強度が高いスパイクでないと、ハトに「自分にはスパイクは脅威にならない」と悟られてしまい、スパイクを置く意味がなくなってしまいます。

まとめ

ハトによる害は、放っておくと悪化してしまう可能性があるので、早めに対策を講じることが大切です。
ハトがこれ以上寄ってこないように、自分で出来るところからすぐに始めましょう。

ただし、ハトの執着心が強いケースでは、素人では難しい可能性もあります。
自分で対策をしてもなかなか上手くいかない時は、プロに依頼するのも一つの方法です。