神社や公園で見かける鳩の姿は愛らしく、ほのぼのした気分になりますね。
ところがその鳩が我が家のベランダに巣を作ったら、どんなことになるのでしょう。
体長30cmを越える鳩は、なかなかの威圧感があります。
何より困るのは鳴き声による騒音や、フンによる被害などが起こることです。

そのような事態を避けるためには、どんな対策をとるべきなのでしょうか。

目次

家に鳩の巣を作られたら大変!

鳩が我が家のベランダに巣を作ったら、鳴き声や羽音が騒音となり、安眠が妨害されるだけでなく、近所迷惑にもなるでしょう。
もう一つの問題はフンを落とされることです。
ベランダが汚れるばかりか、フンは酸性が強く腐食性があるため、放置すると建物自体を傷めることもあります。
さらに最悪の場合、フンを通して病気が媒介されてしまうことがあります。

とにかく衛生状態が悪化してしまうことは間違いありません。
自宅へ鳩の巣が作られるいうことは、平穏な日常を奪われることにつながります。

なぜ人間のいる建物に巣を作るのか?

まずは基本的な情報を整理しましょう。
駅や公園で見かける鳩は、ほとんどが「ドバト」と呼ばれる種類のものです。
巣を作る目的は、もちろん卵を産んでヒナを育てるためで、このドバトは一度に2個の卵を産みます。
繁殖期は1年中で、条件がよければ年間7~8回産み、とくに春から夏にかけてが盛んです。

鳩は本来、崖や岩棚などに巣を作りますが、これは3つの面に囲まれた場所を好むためだとされています。
人間が作る建物には、この「3つの面で囲まれた場所」がたくさんあります。
学校や病院、工場や鉄道の駅などがよく当てはまり、そして住宅のベランダも、その条件に当てはまる構造になっています。
そのため住宅でも鳩が巣を作るという事態が起きてしまいます。

鳩の巣を作らせない対策 ①巣作り前に追い払う

鳩は可哀想だけど駆除するしかない、と考えるのも当然ですが、実はそれは不可能です。
人に飼育されていない鳩は、すべて「野鳥」とされており、鳥獣保護法等によって守られています。
巣作りや産卵をされたからと言って、攻撃はもちろん捕獲もできません。
もし捕獲などを個人がしてしまうと、場合によっては軽犯罪法に抵触することもありえます。

それではどのように対応すべきなのでしょうか。
答えは「巣作り前に追い払う」しかありません。

この頃近所で鳩を見かける、あるいはすでに家のベランダへ来ているという場合は、巣を作られてしまう可能性があります。
そうなれば、ベランダへ出て鳩を驚かすなどして、とにかく追い払いましょう。
音を立てたり、夜だったらライトをあてるなどの方法が効果的とされています。

鳩の巣を作らせない対策 ②巣を作りにくい環境にする

なぜ鳩があなたの家に狙いを定めたかというと、そこが巣を作りやすい環境だったからです。
鳩を近づけないようにするため、鳩にとって居心地の悪い環境へ作り替えましょう。

ポイントは以下の3つです。

  • 1.不要物を撤去
    ベランダに使わなくなった荷物や家電を置いていませんか。壁に守られた狭い空間があると、鳩は巣を作りやすくなりますので、できる限り荷物は片付けましょう。また、エアコンの室外機に巣を作られるケースもあるので注意しましょう。
  • 2.人の気配を感じさせる
    人の家に巣を作る鳩であっても、実は人が怖く、気配を感じると逃げます。 できるだけ頻繁に外へ出て、ベランダの状態を確認しましょう。 それだけで鳩よけになります。
  • 3.いつも清潔にしておく
    清潔にしておくことは鳩除けにも繋がります。 忙しくてゴミを出しそびれ、ベランダへ置きっぱなしにしてしまうことがあるかもしれませんが、そのゴミが鳩のエサになってしまいます。 ゴミを長期間置きっぱなしすることは避けましょう。 また、鳩のフンが落とされた時は早めに除去しましょう。 仲間のフンがあると、鳩のたまり場になりやすくなります。

対策が間に合わず巣を作られたら……

もしも巣を作られ、排除するのも難しい状況となったら、巣立ちの時を待つしかありません。
ヒナが巣立つまでおよそ1ヶ月半ほどです。
巣立ったのを確認したら、すぐに巣を撤去し清掃します。
鳩の嫌うにおいがあり、殺菌作用もある木酢液を塗るのもいいでしょう。

そして、親鳥が戻ってこられない環境を作ります。
常に清潔にして不要物は置かず、頻繁にベランダへ出るようにすれば、鳩が近寄らないようになるはずです。

まとめ

鳩にとって居心地の悪い空間を作ることは、人間にとって快適な空間を作ることになります。

毎日掃除をするのが難しい場合でも、ときどきベランダへ出てチェックしましょう。
最悪の事態を遠ざけることはできるはずです。