平和のシンボルとされている鳩ですが、人間にとっては困った存在になることもあります。
道路や建物へフンをしたり、時には人間の家に巣を作ることもあります。
鳩は人間の近くで生活し、なおかつ個体数も多いので、被害も拡大してしまいます。

そのような被害を防ぐ対策を考える前に、知っておきたいのは鳩とはどういう生き物かということです。
鳩の習性を学ぶことからはじめましょう。

街で見かける2種類の鳩 キジバトとドバト

現在、日本に生息する鳩は6種類だといわれています。
その中でも、市街地でよく見かけられる鳩は「ドバト」と「キジバト」の2種類です。

「ドバト」は伝書鳩やレース鳩として海外より持ち込まれたものが野生化したとされています。
駅や公園、神社やお寺でよく見かけるのがドバトであり、祖先はカワラバトという岩壁に巣を作る鳥でした。

一方の「キジバト」は、古来より日本で生息していた種です。
木の多い公園などで見かけることが多く、自然が多い環境で生息しています。

そしてこの2種類のうち、より人間に近く、人間に被害をあたえる確率が高いのはドバトです。
このドバトを中心に、鳩の習性の具体的な例を見ていきましょう。

鳩はやっぱり豆が好き だけどエサはあたえないでください

鳩は雑食性の生き物です。
特に大豆、米、とうもろこしなどの穀物を好みますが、虫を食べることもあります。
つまり、人間の近くに住んでいれば、食べ物で困ることはありません。

エサを食べるときは群れで行動するため、公園などで見かける鳩はたいてい集団で行動しているでしょう。
通常は数羽から数十羽の群れですが、数百羽の群れを作る場合もあるようです。

ひょこひょこと地面を歩く鳩が近づいてくると、ついエサをやりたくなる人も多いでしょうが、むやみにエサを与えてはいけません。
そもそも鳩は生命力が強い鳥なので、人間がエサを与えなくても生きていけます。
エサを与えると、人間に慣れて怖がらなくなりますし、何より数が膨大に増え、生態系などのバランスが崩れていきます。

そのため近年は神社や寺、公園などで鳩用のエサを売ることが禁止され、「ハトにエサをあたえないでください」と看板が設置されています。

天敵はいるけど、街では無敵状態?

ドバトが怖いものは何でしょうか。
実は同じ鳥類の中に天敵がおり、それは肉食のワシ、タカ、フクロウです。
他に雑食のカラスや猫も天敵です。

しかし、ドバトが暮らす街中にはこれらの肉食の鳥はいません。
街に住むカラスや猫もエサには困っておらず、ドバトを襲うことがめったにありません。

つまり実際には天敵が非常に少なく、街はドバトにとって住みよい環境になっています。

鳩といえば帰巣本能 その実態は?

ハトの習性としてよく知られているのが帰巣本能です。 自分の住みかを認識して、そこから遠く離れたとしても、住処に帰ることができる能力を「帰巣性」といい、その中でも、経験によって学習するのではなく、先天的に備わっているものを「帰巣本能」といいます。

この習性があるため、伝書鳩やハトレースで利用されるようになりました。
素晴らしい能力ですが、レースに縁がない一般市民にとっては、困ることもあります。

この帰巣本能が強いため、一度巣を作ったら何度でも戻ってきて、同じ場所に住み着くことになります。また、帰巣本能の影響もあってか、鳩はあちこちへ行かずに同じ同線で生活をするため、フン害も大きくなってしまいます。

ドバトの繁殖力が強い秘密

ドバトはとても繁殖力が強い鳥で、一年に何度も産卵を繰り返します。
それができるのは「ピジョンミルク」という、体内で作られるミルクのようなものをヒナに与えられるからです。
おかげで昆虫がいない季節でも子育てができ、数も増えていきます。

ハトは子育てをするとき、マンションやビルなどの建築物へ巣を作ることがあります。
家のベランダでも巣を作る恐れがあるため、それを避けるには、不要品を置かずにすっきり片付けておくことが肝要です。

まとめ

鳩の習性をよく理解することは、人間と鳩が平和に共存してことへ繋がります。
あまく見過ぎず、怖がりすぎず、ほどよい距離感を保つことが大切になってくるでしょう。