ネズミは様々な被害をもたらします。
食べ物をかじられて起こる衛生的被害や電気コードなどの損壊、騒音やフン害や不快感と実にいろいろです。
そんな困ったネズミの被害に遭って、害獣駆除の業者への依頼を検討している人もいるでしょう。
また、殺鼠剤について知りたいという人もいるでしょう。

殺鼠剤は、ネズミの駆除に用いる薬剤です。
一般的にネズミの好物に混ぜて中毒死させるものですが、ネズミに種類があるように殺鼠剤にも種類があります。
その違いや有効な使い方を紹介します。

殺鼠剤の種類と効果の違い

殺鼠剤の種類は、その形状や効果などによって分けることができます。
例えば殺鼠剤が粉末なのか、固形なのか、粒なのかといったようにです。
ネズミの被害に遭っている人が最も気になるのは効果だと思いますから、効果の面から分類します。

殺鼠剤の効果によって、「累積毒剤」と「急性毒剤」の二つに分けられます。
累積毒剤のことを「抗凝血剤」とも呼びます。
呼び方は人によって多少違いますが、意味していることは同じです。
累積毒剤は、その名の通り累積することで効果を発揮する弱い効き目の毒剤です。
ネズミに食べられやすいという利点があります。
逆に、急性毒剤は即効性のある強い毒剤です。ネズミに食べられにくいという欠点があります。

それらの違いは成分によるものです。
抗凝血剤とも呼ばれる累積毒剤はクマリン系化合物の有効成分を含んでいます。
それによって血液が固まることを阻害し、傷ついた血管が修復できなくなり、もろくなった毛細血管から出血が起きて死に至ります。
クマリン系化合物の種類によって効果に多少の違いはありますが、何度もネズミに食べさせる必要があるのは同じです。
たいていの累積毒剤は、一週間ほど効果が出るまでに時間がかかります。

急性毒剤の方は、最短だと一回食べただけで数時間で効果を発揮するものもあります。
商品によっては数回食べさせなくてはなりませんが、累積毒剤に比べ効き目が早いのが特長です。

違い

殺鼠剤の有効な使い方

二種類の殺鼠剤は両方とも使われています。
それはネズミの種類や状況によって使い分けるためです。

ネズミ被害を起こすネズミは一種類だと思っている人もいるかもしれません。
実際は家庭で見られるネズミだけに限定してみてもドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミがいます。
一般的にこの三種類の被害が多く、特にクマネズミの被害がたくさん出ています。

簡単に見分け方を説明すると、手のひらにのるサイズはハツカネズミ、尻尾が短く大きいのはドブネズミ、尻尾が長く耳が大きいのはクマネズミです。
体長はドブネズミが最も大きく、ハツカネズミの倍くらいあります。

この体の大きなドブネズミには、毒性の弱い累積毒剤があまり効きません。
急性毒剤を使うのが良いでしょう。急性毒剤は大量発生したネズミを早く駆除したい時にも有効です。
ならすべてのネズミに急性毒剤を使用すればいいのかというとそうではありません。急性毒剤は、クマネズミやハツカネズミには警戒されてしまい、食べられないことが多いからです。

累積毒剤が効きにくいクマネズミが増えてきています。
スーパーラットと呼ばれるそのやっかいなネズミにはリン化亜鉛を配合した殺鼠剤がよく効きます。
このようにネズミの種類によって、殺鼠剤を使い分けるのは大事です。
例えばドブネズミが発生したのに累積毒剤を使用していたら駆除することは難しいでしょう。

殺鼠剤を使う上での注意点

殺鼠剤はネズミ駆除に最も有効な方法の一つです。
使い分け方にも十分注意しました。
ではそれで十分かというと、他にもまだ注意点があります。

殺鼠剤は、例え毒性の弱い累積毒剤であっても、毒物であることは同じです。
もし小さな子供がいたりペットがいる場合は、誤って食べない場所に置く必要があります。
特に毒の強い急性毒剤は取り扱いに注意してください。
累積毒剤を誤食してしまった場合はビタミンKを摂取することでその効果を弱めることができます。
ペットや子供がいる家庭では強い毒は使わない方が無難かもしれません。

殺鼠剤を効率的に使うには、食べ残しや生ゴミをきちんと処理することも大切です。
どの種類のネズミでも警戒心が強く、殺鼠剤をなかなか食べないことがあります。
そういう場合は何かネズミのエサになるものがないかもう一度確認してみると良いでしょう。

殺鼠剤を置くのに適した場所は、台所などネズミの食べ物になるものが多いところです。
ネズミは賢いのでどこに行けば食べ物があるかを覚えています。
他には部屋の隅や冷蔵庫の裏などが効果的でしょう。

そして殺鼠剤を使用した際、意外と忘れがちなのがネズミの死骸です。
ネズミが死んだだけですべての問題が解決するわけではありません。
死んだネズミの死体は、嫌な臭いや衛生面の悪化の原因になってしまいます。
ネズミの駆除は、死体を取り除いてやっと完了します。

まとめ

ネズミ被害を起こすネズミの種類と状況に合わせて殺鼠剤は使い分ける必要があります。
また、殺鼠剤は毒物の一種であり、取り扱いには十分な注意が必要です。

そしてネズミを殺鼠剤で殺せても、そこで作業がすべて終わるわけではありません。
ネズミの死骸を片付けることも大事です。
もしネズミ被害に遭って困っているのなら、害獣駆除の業者へ依頼するのも良いでしょう。