ねずみは家に被害をもたらす害獣として有名です。
かじられたり、フンをされたりすることで、家は確実にダメージを受けてしまいます。
おまけに、ダニやサルモネラ菌などをまき散らし、伝染病の原因となる場合もあるのです。

そこで、ねずみの被害に悩んでいるという人のために、ねずみの生態や習性、さらには、それらを踏まえたうえでの有効なねずみ駆除の方法について解説していきます。

放置しておくと深刻な事態に!生態や習性から予想できるねずみ被害

ねずみの生態の中でも特にやっかいなのが繁殖スピードです。
ちなみに、家に住みつく代表的なねずみとしてはクマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミの3種類が挙げられますが、いずれも寿命は1~3年程度と長くはありません。
しかし、その間にすさまじい勢いで子どもを産んでいくのです。
たとえば、ハツカネズミは生後2カ月ほどになると妊娠が可能になり、18~20日程度の妊娠期間を経て一度に6~8匹の子どもを産みます。
繁殖期は一応春と秋とされていますが、その他の季節でも繁殖は可能です。
つまり、1匹のねずみが1年に数十匹の子どもを産み、その子どもたちも2カ月後には親と同じように子どもを産み始めるわけです。
文字通り、ねずみ算の勢いで増えていきます。
そのため、ねずみを発見した場合は一刻も早い対処が重要になってきます。

大量に繁殖したねずみを放置していると、その被害は深刻です。
まず、ねずみはさまざまな病原菌を保有しているので、常にそれが家中にまき散らされている状態になります。
また、ねずみが死ぬとその体に寄生していたイエダニが新しい宿主を求めて服や布団の中などに移動していきます。
そして、接触した人間を刺して猛烈なかゆみを与えたり、病気を感染させたりといった被害を与えるのです。

次に、ネズミが引き起こす物理的な被害も大きな問題となります。
ねずみの歯は1週間に2~3ミリも伸び、それが一生続きます。
歯が伸びすぎないようにするためには常に固いものをかじり続けなければなりません。
家にねずみが住み着いた場合、好んでかじるのが柱、家具、電源コードといったものです。
特に、電気系統のケーブルはねずみの口にフィットするので標的にされがちです。
もし家中の電気ケーブルをかじられると、その修理費は莫大な金額になります。
仮に、一緒にガス管も被害にあうと火災にも発展しかねません。

さらに、天井裏や壁にある断熱材はねずみにとって心地よいため、巣の材料にされてしまいます。
家中をズタズタにされ、そのうえ、糞尿で汚されるので家の資産価値の大幅な下落を招いてしまいます。
したがって、そうなる前にねずみを駆除する必要があるのです。

駆除の前段階!ねずみの有無と種類を確認しよう

ねずみは普段あまり表には姿を現さないため、住みつかれても気が付かない場合があります。
そこで、ねずみの習性を理解したうえで、その存在の有無を確認することが大切になってきます。
まず知っておいてほしいのは、ねずみは自分の通り道を確保し、いつも同じルートを使用しているという点です。
そのため、手足の汚れが床にたっぷりと付着して、黒光りするようになってきます。
また、ねずみは尿を排出しながら移動する習性があります。
その尿には蛍光物質が含まれているので、ブラックライトを使用すると光って見えるのです。
もし青白く見えれば新しい跡であり、黄白く見えれば古いものだということになります。

ねずみは一般的に10匹程度の群れを作って生活をしています。
そして、縄張りの中にはかなりのフンが残されているはずです。
それを見つけることで、ねずみの存在が明らかになる場合があります。
ちなみに、フンの大きさを見ればねずみの種類もある程度見分けがつきます。
まず、5mm前後の小さなフンはハツカネズミのものです。
それに対して、細長くて1cm前後のものになるとクマネズミの可能性が高くなります。
もし1cm以上の太いフンが見つかれば、それはおそらくドブネズミです。

ねずみの種類がわかれば、その巣がどこにあるのかも見当が付きやすくなります。
ドブネズミは高いところに登るのは苦手なため、主に床下や地下階などに住みつきます。
さらに、湿気を好むため、冷蔵庫の裏側や水回りの近くも絶好の巣作りポイントです。
逆に、クマネズミは高い所に登るのが得意であり、屋根裏や押し入れの奥などに好んで巣を作ります。
一方、ハツカネズミは体が小さいので、わずかな隙間からでも家の中に潜り込んできます。
家中どこにでもいる可能性がありますが、特に注意が必要なのが倉庫や物置です。
鍵を掛けているので入ってこられないと思っていても、シャッターのわずかな隙間などから侵入してくる場合があります。
そのうえ、段ボールなどを使って巣を作るため、知らない間に置いてある荷物をボロボロにされてしまうのです。

効率的な駆除を!ねずみの種類に応じて方法を使い分けよう

ねずみの存在が確認でき、その種類が特定できれば、いよいよ駆除のスタートです。
たとえば、ドブネズミは登るのが苦手なため、上に逃げていくことはまずありません。基本的には常に平面行動です。
つまり、ドブネズミが好んで巣を作る床下や冷蔵庫の裏側、水回り近くなどに超音波や電磁波発生装置を仕掛けておけば、必然的に家の外に逃げていくことになります。
次にクマネズミですが、この種は非常に警戒心が強くて環境の変化を恐れます。
そのため、天井裏などに超音波や電磁波に加えて忌避剤などを設置しておけば、その場には寄りつかなくなるはずです。
一方、ハツカネズミはすばしっこくてわずかな隙間からでも家に侵入してくるため、なるべく広範囲に超音波や電磁波が届くように設置し、侵入自体を許さないことが重要になってきます。

一方、昔ながらのねずみ撃退法としては、エサ入りのカゴトラップを仕掛けるという方法もあります。
その際、ねずみの好むエサを用いるとより効果的です。
ちなみに、ねずみの種類ごとの好物は、ドブネズミが魚類や肉類、クマネズミが穀物や果実、ハツカネズミが穀物や種子などです。
また、一般的にカゴトラップに用いられるエサとしては、魚肉ソーセージ、チーズ、油揚げ、サツマイモなどがあります。

ただ、ねずみの食べ物に対する嗜好は環境によっても変わってきます。
したがって、実際に食べ物の被害にあった場合はそれと同じ食品を利用するのも一つの手です。
被害にあったということは、その食べ物がねずみの嗜好に合致している可能性が高いからです。

様々なねずみ駆除の方法!注意点を把握して効果的に使用しよう

ねずみ駆除の方法はいろいろありますが、それぞれのメリットやデメリットをよく理解していないと、成功する確率は低くなってしまいます。
たとえば、ネズミの嫌がる臭いを発する忌避剤ですが、これは確かに効果的です。
ねずみの通り道や巣に置いておけば一定の効果は期待できるでしょう。
設置型のものの他にも、スプレーを床や柱に吹きかけるタイプもあります。
しかし、いずれも時間がたつにつれて効果は薄くなってしまうので、定期的な再設置は必須です。

次に、超音波や電磁波による撃退法ですが、これには効果てきめんの場合もあれば、まったく効果がなかったというケースもあります。
また、最初は効果があってもネズミが次第に慣れて効果が薄れてくるということも考えられます。
そのため、すっと同じ機械を起動させておくのではなく、定期的にON・OFFで切り替えてみたり、あるいは複数の音波装置をローテーションで使用したりする工夫が大切です。
そうすれば、ねずみが環境に適応できにくくなり、より高い効果が期待できます。

また、ねずみ捕獲用の罠にはゴキブリホイホイのように、粘着シートを用いているものがあります。
それをねずみの通り道において捕まえようというわけです。
ただ、ねずみは警戒心の強い動物です。
いつもと違うものが置いてあると警戒してなかなか近づいてくれません。
それに、ねずみの足の裏が汚れていると、粘着テープがうまくくっつかないといったケースも少なくないのです。
より効果を高めるには、粘着シートは複数設置したうえで、ネズミがその環境に慣れるのを待つ必要があります。

最後に毒餌ですが、これも警戒して最初はなかなか食べてくれません。
そこで、最初は毒の入っていないエサを置き、ねずみが警戒を解いた頃に毒餌を混ぜるといった方法が効果的です。
さらに、毒餌ではなく、毒剤をねずみの通り道に散布するという手もあります。
そうすれば体に毒剤が付着するので、毛づくろいをするたびに毒を体内に摂取することになるわけです。

ねずみ

駆除と並行して行いたい!被害を未然に防ぐ予防策

ねずみが家に住みついている時は、駆除を行うのと同時に被害を最小限に抑える工夫が必要です。
たとえば、ねずみは菊の花やカーネーションが大好物です。
それを知らずに花瓶に挿していると丸ごと食べられてしまう恐れがあります。
逆に、ねずみは香りの強い花が苦手です。
したがって、ねずみが発生している時に花を飾るのであれば、ユリなどがおすすめです。

また、ネズミの中でもドブネズミは体が大きくて肉食傾向の強い動物です。
そのうえ、攻撃性が高いという特徴があります。
他のねずみなら人間の気配を感じればすぐに逃げ出してしまいますが、ドブネズミの場合は逆に攻撃を仕掛けてくるケースも少なくありません。
特に、抵抗のできない赤ちゃんなどはドブネズミの標的になりがちです。
そのため、ドブネズミが発生している時はくれぐれも赤ちゃんを一人で床に寝かせておくなどといったことがないようにしましょう。

さらに、食べ物の被害を防ぐには外に出しっぱなしにせず、容器などに入れておくことが大切です。
ただし、ねずみはプラスチック程度のケースは楽に噛み破ってしまいます。
必ず缶かビンの容器に入れるようにしましょう。
それから、忘れがちなのがペットフードの存在です。
ねずみにとっては人間の食べるものもペットのエサも同じです。
狙われないように保管場所には十分気をつける必要があります。
それから、食料ではありませんが、ねずみは石鹸もよくかじります。
ねずみにかじられた石鹸を使用していると病原菌に感染してしまう恐れがあるため、できれば石鹸にもケースをかぶせておくようにしましょう。

まとめ

ねずみ駆除には多くの方法がありますが、闇雲にそれらを実行しても大きな効果は期待できません。
ねずみにも種類があり、それぞれ有効な駆除方法が異なるからです。
まずは種類ごとの生態や習性をよく理解し、より効果の高い方法を知ることが大切です。

そのうえで、「超音波の種類を定期的に変える」「毒餌を用いる前に普通のエサを用いて警戒心を解く」などといった具合に工夫を重ね、駆除の成果を高めていきましょう。